【放任園芸家の12ヶ月】
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「園芸家12ヶ月」カレル・チャペック著
(発行:中央公論社)小松 太郎訳
P15
一定の植物に対する猛烈な蒐集熱(しゅうしゅうねつ)がおこり、
いままで正常な判断力をもっていた常識人(笑)が、
急にバラマニア・ダリアマニアといった、極端な偏執狂患者になる。
P11
雨が降ると、庭に雨が降っていると思う・日がさしても、たださしているのではない、
庭に差しているのだ。日がかくれると,庭が眠って、
今日1日のつかれをやすめるんだ、と思ってほっとする。
P29
郵便配達夫がもってくる園芸カタログ。
(中略)・・・ていねいに目をとおして、何を注文したものかと、
心の中で血みどろのたたかいをはじめる
P157
われわれ園芸家は未来に生きているのだ。
バラが咲くと、来年はもっときれいに咲くだろうと考える。
10年たったら、この小さな唐檜(トウヒ)が1本の樹になるだろう、と。
はやくこの10年がたってくれたら!
(中略)本物、いちばん肝心のものは、わたしたちの未来にある。
新しい年を迎えるごとに高さと美しさがましていく。
ありがたいことに、わたしたちはまた1年歳をとる
・・・・・・・・・・・・・・カレル・チャペック・・・・・・・・・・・・・・ *1890年(日本では明治23年)〜1938年 (1918年は第一次世界大戦が終わり、チェコが独立) *ボヘミアの田舎町で医者の家庭に育つ *プラーグ大学で哲学を学ぶ *戯曲「R・U・R」(人造人間)を書いて、初めてロボットという言葉を作る *「虫の生活」「マクロポーロスの秘術」小説・エッセイ・旅行記・童話・他。 |
園芸家のバイブルとも言われているカレル・チャペックの「園芸家12ヶ月」
この本から私のホームページのタイトルを決めました。
庭仕事をする喜びというのは、なによりも、
四季を通じて土と触れ合う事で、
自然の生命の美しさ・すばらしさを感じる事だと思います。
時間が許せば、いつまでも庭仕事に勤しみたいところです。
この本に出会ってから、雨が降るたびに
庭に雨水が浸み通り、草花や野菜や木々が喜んでいる様子を
思い浮かべます。
施肥をした後に雨が降れば、その思いは尚更です。
雨水と共に、肥料をぐんぐん吸収して大きく育ってくれる喜びを感じます。
庭に来る虫たち・アゲハの幼虫・
園芸作業をしている間に聞こえてくる
季節ごとの鳥たちの歌声。
早春のウグイス・4月のツバメ・初夏のホトトギス・山鳩・
豊かな堆肥の感触・美しい蜘蛛の糸・早朝の朝露のしづく・
忘れていた場所から球根の芽が出ていたとき・
バラの新芽・
庭のあちこちで宝物を見つけることができます。